【税理士転職】失敗しない逆質問の注意ポイント5選(事務所ウケする逆質問例も紹介)

税理士 面接対策 逆質問
執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。

税理士事務所の面接では、必ずと言っていいほど行われる逆質問。「特にありません」という回答をしていませんか?この回答は絶対にNGなのでお気をつけください。


面接対策だと、質問に対してわかりやすく端的に回答する練習は多くの方がやりますが、逆質問への対策をしている方は意外と少ないです。

しかし、逆質問は面接官の印象に残りやすく、他の応募者との差別化が計れる絶好のチャンスでもあります。ぜひ有効活用しましょう。それがライバルと差をつけるポイントです。


この記事では、税理士事務所への転職をお考えのあなたに、面接における逆質問の重要性・失敗例・良い例をご紹介します。ぜひ参考にしてください。


 
   

逆質問の重要性

【税理士転職】失敗しない逆質問の注意ポイント5選 1

逆質問の重要性は以下の3点に集約されます。

  • 自己アピールの絶好のチャンス

  • 他の求職者と差別化できる

  • 入社前のミスマッチを無くす


逆質問の「そもそもその目的は何か?」を知っておくと、適当に答えることはなくなるはずです。「面接のおまけ」くらいに考えている方は注意しましょう。「特に何もありません」で終わってしまうのは機会損失だと思ってください。実は、合否を左右するほど重要です。


一つずつ解説します。


自己アピールの絶好のチャンス

逆質問は、「自社に対して志望度がどれくらいあるか」を知るために行われる場合が多いです。そのため「何もないです」という回答は絶対に避けましょう。積極的に逆質問し、意欲や知性を示すことが大切です。


他の求職者と差別化できる

逆質問することで、他の求職者と差別化できます。質問内容は、入社後を想定した具体的な質問が望ましいです。


求める人物像、仕事の大変な点、将来の経営戦略など、ご自身が税理士として結果を残すために必要な情報を質問して引き出しましょう。そういった積極的な姿勢を示すことが、他の求職者との差別化に繋がります。


ここで注意すべきは、「なんでも質問すればいいというわけではない」という点です。後半で注意すべき質問について解説するので、ぜひそちらを参考にしてください。


入社前のミスマッチを無くす

逆質問では、ご自身が理想とする働き方ができるかを確認できます。また企業側にとって、求職者が自社の社風と合っているかどうかを確認する機会でもあるのです。双方のミスマッチを防げるので、「転職しなければ良かった」と後悔する前に、この機会をぜひ有効活用しましょう。


逆質問のNG行為 5選

【税理士転職】失敗しない逆質問の注意ポイント5選 2

逆質問が求められたからといって、思考停止になんでも質問していいわけではありません。中には、ご自身の評価を下げてしまうNGな質問もあります。また聞き方によっても印象は大きく変わるのでご注意ください。


逆質問のNG行為は以下の通りです。

  • 調べたらわかる / 事前に説明を受けている質問

  • 意図が分からない質問

  • 待遇面のみを気にする質問

  • 態度や言い方が悪い

  • 焦って質問をする


調べたらわかる / 事前に説明を受けている質問

逆質問では「調べたら分かる情報」「面接中に説明してくれた情報」に関する質問はNGです。


特に、面接する税理士事務所や税理士法人のホームページに記載されているような、「調べたら分かる情報」を逆質問した場合、「何の準備もしていません」と言っているでようなものです。また、面接で説明してくれた事を聞き返すと、「ちゃんと聞いてなかったのかな?」と不信感を与えてしまいます。


意図が分からない質問

組織のミッションやビジョンについて聞くことはOKですが、事業経費・バイトの人数など細かいことを聞きすぎると、スパイかと疑われてしまいます。知識や思慮が深い事をアピールしようとしすぎるのはよくありません。こちらは逆質問対策をしすぎた人によく現れる特徴です。


待遇面のみを気にする質問

年収や福利厚生、残業、入社後の待遇面などは、仕事を選ぶうえでとても大切なポイントです。一方で、給与・休日・その他の福利厚生に関する質問ばかりをしてしまうと、受け身な印象を面接官に与えてしまいます。


基本的には質問しないのが無難ですが、どうしても確認しておきたい事がある場合は、ミスマッチを無くすために質問してもいいでしょう。ただし、積極的に業務に貢献する姿勢を示した上で、最後に質問することが大切です。


態度や言い方が悪い

どれだけ能力が高くても、人間性が備わっていなければ採用されません。「経営課題に関する質問」のようなデリケートな内容は、「御社の業績は素晴らしいと思うのですが、なぜそのような経営課題があるのでしょうか?」といった「ポジティブな前置き」をするよう意識しましょう。また、質問の仕方だけではなく、姿勢や表情などの態度にも気を付けることが大切です。


焦って質問をする

想定していた質問が、既に面接中に回答されている場合、焦って印象を悪くするような質問をしてしまうリスクもあります。そうなるよりは、無理に逆質問をせず「お聞きしたいことはいくつかあったのですが、丁寧なご説明だったので解決できました。他に質問はありません」と伝え、無理をしすぎない事も大切です。また、土壇場で焦らないよう、逆質問は事前にいくつか用意しておくといいでしょう。


好印象を与える逆質問【具体例も解説】

【税理士転職】失敗しない逆質問の注意ポイント5選 3

NG行為を回避しつつ、的確に好印象を与える逆質問をすることで、内定の確率は上がります。


好印象を与える逆質問には、以下の種類があります。

  • 意欲をアピールする質問

  • 知性をアピールする質問

  • 面接官の人柄を引き出す質問


意欲をアピールする質問

ご自身の意欲をアピールするには、「結果を出すために重要なこと」について質問することが大切です。ぜひ求められる人材や、準備すべきこと、スキルアップのために必要なことに焦点を当てて質問しましょう。

    【具体的な質問例】

  • 私自身も活躍できる人材になりたいので、御社で活躍している人の共通点をお聞かせいただけると嬉しいです。

  • 入社前にどのような準備をしておけば良いでしょうか?

  • 入社後にはどのような研修があるのでしょうか

  • 働きながら税理士に合格した方は、どのように仕事と勉強を両立したのでしょうか?

  • 覚悟すべきポイントはありますか?


知性をアピールする質問

ビジネスについて深掘りする質問は、ご自身の知性をアピールすることに繋がります。ぜひ経営戦略や差別化ポイント、現在の経営課題について質問してみてください。

    【具体的な質問例】

  • 将来に向けて、御社がより力を入れていこうと考えている点を教えてください。

  • 他社に比べ、御社が強みとする部分はどこでしょうか。

  • 現在どのような経営課題があって、その課題をどのように解決する予定でしょうか。


面接官の人柄を引き出す質問

誰でも、自分のことについて質問されるのは嬉しいものです。ぜひ面接官の過去の経験にも焦点を当て、人柄を理解する姿勢を見せましょう。また面接官の人柄を引き出すことで、ご自身の性格との相性も確認できます。


注意として「どこに住んでいますか?」のような、プライベートな質問になりすぎないようご注意ください。あまりにも入り込みすぎると、「デリカシーのない人間」という印象を与えてしまいます。あくまでも仕事上の範囲に限定して、質問しましょう。

    【具体的な質問例】

  • これまでの仕事で1番やりがいのあった体験は何でしょうか?

  • 業務における1番大きな失敗体験と、その失敗をどのように乗り越えたのかを教えていただけませんでしょうか。

  • 仕事をする上で特に大切にしている価値観は何でしょうか?


まとめ

逆質問は、他の求職者と差別化できる絶好のチャンスです。


意欲・知性・他者理解の姿勢を示すことで、好印象を与えられます。また、入社後のミスマッチも減らせるので、ぜひ積極的に逆質問してみてください。正しい戦略さえ知っておけば、ライバルと差をつけることができ、内定獲得の可能性も高まります。


ただし、何でも質問していいわけではないので、事前にNG行為を把握した上で面接に臨みましょう。ぜひこの記事を参考に、面接時の逆質問項目を用意してください。

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